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【岐阜県を走る15】北飛騨の原生林を目指す天生峠ヒルクライム (@岐阜県白川村)

岐阜県内を走った記録15です。

【訪問日:2020年6月8日】

天生峠

この日は白川郷などの合掌造り集落を散策するのが目的で、その前に軽くヒルクライムをしてきました。

場所はと言うと、白川郷のちょうど東側に位置する天生峠という峠です。神通川流域の飛騨市から庄川流域の白川村へ抜ける国道360号の途中にあって、白川郷からの標高差は約800m。

酷道とまではいきませんが峠に至る道は狭く、急坂・急カーブが連続する山岳路で、積雪期である冬期は通行止めになるほか、周辺の地盤が弱いためかよく土砂災害で通行止めになってます。高山方面からだと高速道路を使わない下道としては最短経路を結んでいるので、ここが通れないとなると結構な迂回をしなくてはなりません。

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散策の時間を増やしたいので朝5:30に出発。

朝方でもかなり明るい季節になったので、こういった早朝出発でも走りやすいのは助かります。

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早朝で誰もいない白川郷を完全スルーして国道360号方面へ向かいます。

道の途中には白川郷を一望できる城山天守閣展望台がありますが、こちらもスルーして山の奥側へ。

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突然通行止めの看板があって面食らいましたが、その先に進んでみるとゲートは無事に空いてました。

道路の通行止めに関しては情報収集をするのがなかなか難しいです。県のホームページでも間違った情報が載ってたりする(通れるのに通行止め表記がされていたりする)し、現地に行っても古い看板が撤去されていなかったりするしでもうカオス。なので、SNSなどを使って最新の情報を常に仕入れておくことが重要です。

実際、この前走った温見峠も実際は林道経由で通行できるものの、岐阜県のホームページでは全面通行止めになってました。こういうときのTwitterはほんと便利ですね。

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周辺は深い峡谷になっており、すでに日は昇っているものの薄暗い森の中を進んでいきます。ただし、峠までの道としては特に危険箇所はありません。

危険箇所があるかないかで判断しているあたり酷道に影響されすぎている感がしなくもない。

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天生峠(標高1,289m)に到着!

白川郷に向かうためにこの道を走る車は意外に多く、ヘアピンカーブでの離合にだけ注意してればいい感じでした。

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豪雪地帯によくある、積雪の重みでへしゃげたおにぎり。

すでに季節は6月で雪とは程遠い環境にいるものの、標識ひとつで「ここめっちゃ雪降ります」ということを間接的に分からせてくるのが良い。周囲は新緑で包まれている中で雪の存在を意識するのってなかなか無いと思う。

天生湿原散策

普通ならここで折り返して白川郷側にダウンヒルして終了なのですが、それだとちょっともったいないので峠周辺を散策してみることにしました。

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天生峠の周辺一帯は天生県立自然公園に指定されており、高山植物群や高層湿原、ブナ原生林、深淵な渓谷など雄大な自然を体感できます。

www.hida-kankou.jp

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散策マップは上記の通り(北ひだの森を歩こうホームページより)。

天生峠から籾糠山(標高1,744m)までは遊歩道が整備され、ビンディングシューズのままでも問題なく通行可能。もともと籾糠山の登山道として有名であることから、散策後に駐車場まで戻ってみると出発前の登山者を多く見かけました。

というわけで早速散策開始。

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いきなり「熊に注意」の看板に出会う。

飛騨地方は熊が多いことでも有名で、ここ天生峠周辺にもツキノワグマが生息しているため、何かしらの熊対策はしていったほうが良いかと思います。ただし、道中には一斗缶を逆さにした太鼓のようなものが各所に設置されており、通る際にこれをガンガン叩くことで存在をアピールすることができます。

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まず、峠付近の駐車場から登山道に入り、そこから湿原探勝路と名がつけられた山道を上っていくと天生湿原という湿原に到着します。

天生湿原は岐阜県下における代表的な高層湿原(泥炭が多量に蓄積されて周囲よりも高くなったために地下水では涵養されず、雨水のみで維持されている貧栄養な湿原)で、標高1,300mのところに位置しており面積は1.76ha。付近はブナの原生林が生い茂っています。

自転車を下りてここまで遊歩道を歩いてきたわけですが、もうとにかく静かなんですよここ。聞こえてくる音といえば鳥の鳴き声や木々がこすれる音だけで、喧騒とか走行音とか、そういう文明的な的な音は皆無です。

歩いているだけで心が落ち着いてくるし、空気も美味しいし雰囲気も良い。ヒルクライムで帯びた身体の熱がスッと引いていくような、そんな場所。

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天生湿原から籾糠山まではコースが3つに別れていて、それぞれ「ブナ探勝路」「カラ谷登山等」「木平探勝路」と名がつけられています。コースによって味わうことができる風景も異なっており、ブナの原生林やダケカンバ、はたまた木平湿原などバリエーションに富んでいます。

今回はブナの原生林をメインに散策を続けました。

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ブナの木は大きいものだと直径1mを優に超えており、そんな巨木がそこかしこにあるものだからもう圧倒されるばかり。

今まで岐阜県の山間部ばかり走ってきましたが、岐阜の山々の鬱蒼としている雰囲気がとても好き。古代からずっと続いている原生林なだけに、他の場所とは異なる空気感が堪能できます。

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これよこれ。

木々にまとわりつくように生えている葉。こういうのほんと好きなんですよ。

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先ほど遊歩道が整備されていると書きましたが、道としては必要最小限に維持されており、不要な工事を行っていません。従って限りなく元の森の雰囲気を壊さずに散策ができるようになっています。

ふと立ち止まってボトルの水を飲んでると、まるで自分が木々の一分になったかのような一体感を感じたりしました。これほど精神的に落ち着く空間もなかなか無いだけに、時間の許す限りまったりするのがおすすめ。

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この天生湿原一帯を今回新緑の季節に訪れてみて大変満足できましたが、紅葉の季節も非常に素敵な風景が楽しめるとのこと。

冬季閉鎖前に紅葉を見に来るのもいいかも。

白川郷ダウンヒル

駐車場に戻ってきた時点で時刻はまだ早朝。

これから籾糠山に登ろうとしている登山者を目で追いながら、ゆるゆると白川郷まで下っていくことにします。

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今更なんですが、天生峠をヒルクライムする場合は白川郷側をぜひ通ってみてほしい。峠から本格的なダウンヒルが始まる手前付近に視界が開けた場所があり、天気が良ければ白山(標高2,702m)を眺めることができます。

白山といえば富士山、立山と共に日本三霊山の一つであり、いわゆる霊峰として有名です。秋頃にぜひ縦走で歩いてみたいと思って現在計画中なのですが、その白山をこの視点からはっきり見ることができる道もなかなかありません。

籾糠山の山頂からは白山は見えないらしいので、ここで堪能できるのはありがたい。

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あとはひたすらダウンヒルして無事に白川郷まで下りました。

おわりに

白川郷をロードバイクで目指す場合に選択肢の一つに入りやすい天生峠ヒルクライムですが、ちょっと寄り道して天生湿原周辺を散策してみるのも非常に楽しいです。岐阜の山々の奥深さを全身で感じることができる場所なので、ハイキング目的の軽い気持ちで訪れてみてはいかがでしょうか。