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【極寒ヒルクライム】「ゆるキャン△」 静岡の最奥 畑薙大吊橋を目指して Part 2/2 (@静岡県静岡市)

最近仕事が忙しくなってきているのと、2回目の緊急事態宣言が発令された影響で、しばらくは過去の旅の記録をアップすることが続くと思います。

その他のゆるキャン△関連の記事はこちら▼

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畑薙大吊橋を歩く

長島ダムから走り始め、やっとの思いで畑薙に到着したはいいものの、実は"本番"はこれからだった。

というわけで、デス・ブリッジこと畑薙大吊橋を渡っていきます。

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登山道の案内

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うーむ。細かい骨組みが組み合わさって一つの構造体を形成している様子が美しく感じてくる。その一方でやはり恐怖感も徐々に増してきて、自分が高所恐怖症じゃなかったらいいのになと悔やむ時間が数分間ほどありました。

確かに、今まで渡ってきた大井川水系の吊橋と比較すると構造がかなり簡素化されているのが分かります。

特に顕著なのが踏み板部分で、幅が本当に一人分しかないのですれ違いは不可能に近い。ただし、手すりや鉄線といった他の部分についてはまあこんなもんかなレベルで、他と大差ありません。

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鉄線を掴まないと歩行することすら困難

もっとも、あくまでも茶臼岳へ続く現役の登山道として使われているくらいの吊橋なので、そういう前提を鑑みても登山装備を背負った成人男性くらいが歩いても全く問題ないはずですよね。かの有名な無想吊橋じゃないですけど、ここがそこまで危険だったらそもそも通行不可になってるし、「歩いている最中にいきなり橋が落ちました」という事態にはならないのが当然(早口)。

…というふうに頭では安全と分かっていても、実際に渡りはじめてみると想像以上に結構怖い。なぜかというととんでもなく揺れるんですよ。これが。

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一歩歩くことに橋全体がぐわんぐわんと揺れるので、鉄線を掴みながら歩かないとまともに進めない。ただし鉄線は細く、仮にバランスを崩したとしてもこれに体重を預けるのは正直心もとないです。なのでバランスをとりつつ、下を見ないように気をつけながら徐々に進んでいくのが吊橋の醍醐味(なのか?)ではないかなと思いました。

あとは、いかんせん足元がスカスカなので何かを落とさないように注意することが一番ですかね。下は一応河川敷みたいになってますけど、例えばスマホとかを落としたとしても後から取りに行くのは限りなく不可能に近いです。

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無事に渡りきったので、再度来た道を折り返して対岸へ。

復路では多少気持ちが落ち着いてきたこともあり、比較的景色に集中できました。ふと顔を上げてみれば、視界に入ってくるのは葉が抜け落ちたような冬の山々、それに川、吊橋。

自分が今とてつもない奥地に足を踏み入れていることを実感させてくれると同時に、素敵な体験ができていることに感謝せざるをえません。それにこんなにいい天気だし、ここまでの道のりの苦労を一気に解消させてくれるようなひとときでした。

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で、何事もなく対岸に戻ってきました。

橋を渡りきった後でもなんか身体が揺れているような錯覚を覚えてしまい、ただ平地を歩いているだけなのに若干気持ち悪くなってしまった。感覚的には船酔いのような感じで、慣れない環境下にあると身体がバグを起こすようです。

ちなみに、ゲートから畑薙大吊橋まで続いていたこの林道東俣線はここで終わりではなく、さらに上流側に道が伸びています。ここをひたすらに走っていくと、これまた南アルプスの名峰への登山口に繋がっているのですが…見ての通り完全にダートになっているため、先をゆくのはまた次の機会にしましょう。

畑薙を散策する

畑薙大吊橋を無事に攻略したところで、あとは畑薙第一ダムに戻りながら周囲の風景を眺めていくことにします。

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さっきまで渡っていた畑薙大吊橋を横目に見ながら自転車を走らせる

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大量の流木

今回の行程で非常に印象的だったのは、このようにダムの上流側の景色をじっくり眺められること。

思い返してみれば、ダムって堤体(水を塞き止めているダム本体のこと)周辺しか訪れたことがないような気がします。大抵の場合は堤体の上に道が走っているので、その上から下流や上流側を眺めたりして、その高低差に足をすくませる、というパターンが多いのではないでしょうか。

なので、水が溜まっているところと溜まっていないところの境界付近とか、それよりさらに上流側の様子などは今まで積極的に知ろうとはしていなかったのが本音。そもそもそういう場所はアクセスがよくないような場所が多いし、堤体周辺だけ見れば十分かな…と思っていました。

しかし畑薙の場合はそうではなくて、特に苦労することもなく、大吊橋へ向かう途中に自動的に「上流側の様子」を見ることができるのです。

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RPGだとボス戦が始まりそうな地形

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水の侵食によって地形が形成されている様子が良い

もちろん水かさが少なめな冬の訪問ということもありましたが、その影響によって堤体周辺とそれ以外の様子の差異が如実に現れていたと思います。

大量の流木もそうだし、小さな川が次第に大きな湖を形成していく流れとでも言うような景色の変化。それをここまで簡単に見ることができるというのは、ダムの規模の大きさにしてはかなりのお得感を感じることができました。

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「引き返す勇気がありますか」…登山をやっている身としては、忘れてはならない心構えだ

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畑薙湖や南アルプス周辺に広がる自然の雄大さはもとより、ここに居ると人間が作り上げたダムのスケール感を直に味わうことができる。

展望の良さに隠れがちだけど、畑薙第一ダムは本当に大きいです。コンクリート製の巨大な壁が目の前にある様子はどこか現実離れしていて、その上に自分が立っているのがにわかには信じがたいレベル。山間部の川というと電源開発事業がセットになっているような印象を受けますが、黒部ダムしかり、これだけの大自然の中にダムを建設するというのは実に素敵ですね。

現地を実際に訪れてみて、しかもわざわざロードバイクで訪問することによって、それをより一層強く理解できたような、そんな気がします。

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最後は、何度も南アルプスを振り返りながら畑薙を後にしました。

アプト式列車を追う

畑薙での散策が終わったので、あとはもうスタート地点に戻るだけとなります。

しかし、普通に戻ってもつまらないので例によって寄り道をしていくことに。

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といっても、今回はカット回収も並行して行っていたことからあまり時間に余裕がない状態。のんびりしすぎていても日が落ちてしまうと行動しづらくなることから、他の場所へ行くことはせずにルート上にあるところに寄ってました。

往路で訪問した井川大橋にも再訪し、上流側を眺めてみると何か感慨深いものを感じてなりません。これからあそこに行くぞ!という気持ちと、あそこから帰ってきたという気持ち。同じ場所でも、シチュエーションが異なるだけで心象としては全く異なるのが実に良い。

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その後は、往路では行かなかった井川ダム周辺も散策しました。

相変わらずの静けさと広さで、ここでのんびり時が過ぎていくのを味わうのもいいかもしれません。

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井川駅では、本日の最終便が千頭に向けて出発していた

井川ダムから折り返して井川駅を通る際、千頭駅に向かうアプト式列車に遭遇しました。

ここで自分の中でひとつの目標が自然と芽生えていて、完全にライドについてはだらけモードに入っていたところを切り替えざるを得なくなりました。何かというと、このままロードバイクで下流側に走っていけば長島ダムに着くまでにアプト式列車に追いつけるのではないかということ。

往路とは違って復路は全体的に下り基調だし、安全走行は当然としても普通に走っていけば計算上は追いつけることになります。

で、ちょっと真面目に走ってみるか…と思って試してみた結果がこちら。

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はい。完全に優勝しましたヽ(*゚ω゚)ノ。

どこまで運がいいのかって話なんですが、自分が奥大井湖上駅に到着した瞬間にアプト式列車が入ってきたのはもう笑うしかない。無事に列車に追いつけたのに加えて、こんな一体感のある景色がいきなり目の前に広がっていたのは幸運でした。

今回はロードバイクによる移動しか考えていなかったので時刻表は把握していないし、道路と線路は基本的にとても離れているので列車が今どこにいるのかも分からない。そんな中でロードバイクを走らせ、接岨湖周辺の激坂(行ったことある人なら分かるはず)を過ぎた途端にこれだったのは、ちょっと感動ものでした。

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それにしても。

奥大井湖上駅単体でも異世界感が半端ないですが、列車がセットになるとなおさら雰囲気が出ますね。

時間帯も夕方に差し掛かっており、周辺はまさに幻想的な空気感を醸し出しています。そんな中、湖の上を滑るように静かに走っていく列車…。たまらない。いつまでも眺めていられる景色だ。

これはぜひとも生で見てもらいたいと思います。

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長島ダムを出発するアプト式列車

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そのままの勢いでダウンヒルを楽しみ、スタート地点の長島ダムに帰還。

これまたちょうどいいタイミングで列車が長島ダム駅を出発したので、見送りの形で今回のライドは無事にフィニッシュとなりました。

最初から最後まで大井川鐵道井川線と共にあったライド行程。よく考えてみれば、大井川鐵道井川線そのものが大井川水系のダム建設のために作られた歴史を持っているわけです。その線路沿いに続く道をひた走り、畑薙ダムを訪問して、最後は井川線を走る列車を眺めながら思いを馳せる。

うむ。これ以上ないくらいに自分のやりたい旅ができていると心の底から思う。やはりこういう行程が好きだ。

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店内ではゆるキャン△の紹介も

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で、ライドが終わった時点で時刻はもう夕方。

帰宅する前にどこかで夕食を…と思っていたのですが、よく考えてみればせっかく長島ダムに行ったのだから長島ダムカレーを食べるのが自然な流れというもの。前回の10巻舞台訪問時からお店の場所が移転していたものの、変わらず駅前付近にあったのでスムーズに探すことができました。

畑薙を目指す限界ライドを終えた身体に美味しいダムカレーが染み渡り、夜に差し掛かっている千頭の寒さがまるで嘘のように身体が暖まっていくのが分かる。運動した後の食事は普段より何倍も美味しく感じられるとよく言うけど、これほどまでにダムカレーを美味しいと思ったことはないくらいの充実感が得られたのは言うまでもない。

一日の行程はもとより、食事についてもゆるキャン△に関連するところでいただくことができたので大満足の一言でした。

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最後は、千頭発の星空列車(季節限定)を見送った後に帰路につきました。

この星空列車はこのまま奥大井湖上駅に向かい、駅周辺で星空を満喫した後に千頭に戻ってくるそうです。今日は朝から晩まで快晴のようだし、さしずめ満天の星空が拝めそうな予感。今朝の出発時になんか止まってる車が多いな?とか思ってたんですけど、どうやらこのイベントに参加する方の車だったようです。

おわりに

ゆるキャン△の舞台をロードバイクで訪問する旅も、早いもので11巻になりました。

山梨や静岡、それに伊豆半島もロードバイクで回った上で一つ感想を言わせてもらえば、ゆるキャン△に登場する場所はどこもロードバイクで走って楽しい場所なんですよね。風光明媚で静かな土地ばかりだし、何より食べ物が美味しい。

欲を言うとなでしこやリンのようにキャンプライドをしてみたい思いもありますが(キャンプがメインの作品なんだし)、それをやるのは荷物が軽量化できる春以降になりそう。とにかく、ゆるキャン△の舞台訪問はこれからもロードバイクを用いた行程が中心になるのは間違いないです。

そういうわけで、これからの物語の展開や、新たに登場する場所のことを考えるとワクワクしてしまって楽しみで仕方ない。今後も面白いことになりそうだ。